生徒さんが東山魁夷の模写をしておりました
日本画家の中でもとびきり有名な作家なので見たことのある作品も多いですが、、
いざ模写となると、一筋縄ではいかなそうですね!!
■ 模写って本当に絵が上手くなるの??
ところで、よく質問されるのが「人の絵を描き写して意味があるの?」という疑問です。
確かに作業として写すだけだと、創作活動というイメージに合わないところもありますね。
少し模写をする理由を考えてみましょう
その1 : 技法を考える
既に知識として知ってい技術でも、名画の中での技法の効果的な使われ方を追体験することで
実際の制作にどうのように取り入れるのかを実感を持って考え、理解しましょう。
人物画なら骨格、風景画ならパースなども描いてみて分かる事は多いです。
その2 : 作家の狙いを考える
一見気にもならないような些細なモチーフの配置や構図、色の組み合わせや描き込み具合には
画家の狙いがたっぷり詰め込まれています。
なぜそこに木が必要なのか?なぜ地平線はこの高さなのか?いちいち考えながら進めてみましょう。
その3 : 結局何が魅力的なのかを考える
自分の大好きな絵を模写してみると、意外にも難しい部分もなくあっさりそれっぽく描けてしまったり
逆に想像の何倍も苦戦して悲しくなることもありますが、、
一番大切なのは、結局自分がその絵に感じている魅力の正体を確認する事です。
美しい色彩なのか力強い画作りなのか、はたまた独特のタッチや強烈な個性が重要なのか…
それさえ見えてくれば、自分が目指すべき作風や方向性も決まってくるでしょう。
実際のところ、絵の上達に模写が必須というわけでは全くありません。
しかしせっかく膨大な「お手本」に囲まれたこの時代に生まれたのですから
気になる絵に出会った時には、模写を通してじっくり研究してみるのは意義深いですし
何より楽しいものですね
posted by 月島アートスクール at 11:38
|
Comment(0)
|
絵画講座